2024/9/16 NIGHTMARE 天下再暴走

6月、RUKAバでこんなに最高のライブってないかもって思った2週間後に咲人バで同じことを思って(に~やバもめちゃめちゃ楽しかったよ!でもこの2つはセトリがあまりにも私にとって特別だった)、3ヵ月経った今もまたそう思っている。ほんとにほんとにほんとにすっごく楽しかった。最高のライブだった。"自傷" の「君を食して」を歌い上げるYOMIくんを見て、咲人さんは「今ここで死んだっていいと思ってそうな気迫を感じてぐっときた」と言っていたけれど、私もここで死んだっていいなって思った。YOMIくんは咲人さんにそう言われて「あ、わかっちゃった?」と茶化したような返事をしていたけど、あれはきっと照れ隠しだったんじゃないかなとも思う。昨日に戻りたい。全然余韻から抜け出せなくて仕事にならない。

セトリ、完全再現、らしい。大暴走の2005年当時、私はまだ小学生で、ナイトメアにもまだ出会っていないから、そのときのことは知らないけど、2007年にナイトメアを好きになってから、一番よく聴きこんでいた時期の、思い入れのある曲ばかりだから、それはもう楽しかった。

1. Яaven Loud Speeeaker
2. dogma
3. ジャイアニズム痛~生涯皆殺し~
4. 東京傷年
5. シアン
6. 茜
7. 月の光、うつつの夢
8. トロイメライ
9. メドレー(to for ~ ビルドゥングス・ロマン ~ muzzle.muzzle.muzzle ~ Over ~ Believe ~ 春夏秋冬)
10. ジャイアニズム誤
11. ジャイアニズム惨
12. バックストリートチルドレン
13. HATE
14. 自傷(少年テロリスト)
15. 時分ノ花

en.
1. ナヅキ
2. 惰性ブギー
3. ジャイアニズム惨
4. 極東乱心天国
5. Star[K]night

おにいさんの千秋楽公演を早々に後にし、会場についたのが16時前。見事に黒い服の人間ばかりでおもしろい(私も例に漏れない)。事前物販は終わっていたので、近くのコーヒーショップで腹ごしらえをする。開場後の物販にも並んでけっこうぎりぎりまで粘ったけど、開演には間に合わなさそうで諦めた。公演後はけっきょくほとんど売り切れてたから、次はちゃんと事前販売に間に合う時間に行こう……。出戻ってからグッズを買ったことはなかったのだけど、なんだかどうしても欲しくて、残っていたTシャツだけ買った。

ライブ中の記憶はほとんどない。前列確定じゃないふつーのFC先行チケにしてはかなり良い位置を引いて、しかもそれが下手側だったものだから、咲人さんが目の前だった。意図したわけでもなく、ただひたすら視線が縫い付けられているみたいだった。この人って、こんなにかっこよかったんだ。何を今さら?って感じだけど、ほんとうに、15年前から好きでいたのに、この人のこと何にも知らなかったんだと思った。私はずっと咲人さんのことを北極星と呼んできたけど、この日はもっと明るくて眩しくて、ギターを弾く姿ばかり目に焼き付いている。あとは、とにかくすっごくすっごく楽しかった。飛んで跳ねて頭振って髪ぐしゃぐしゃになるまで振り乱して、たぶんあれは音を楽しめていたってことなんだと思う。咲人さんが楽しそうなのわかるから、こっちもどんどん楽しくなってた。スタナイで泣きながらソロを弾いているのを見て、私も泣いてた。ステージの上と下は隔たれた世界なんかじゃないと教えてくれたのはセブンティーンだったけど、やっぱりそうだ。直接言葉をかわしているわけではないけど、あれが愛じゃなかったらなんだろうね?

数年のブランクがあることに、引け目みたいなものを感じてきた。その時間をあの人たちと一緒に歩んできた人たちがいることが妬ましかったし、私はそこにいなかったことが悔しくて寂しかった。でも今日、今、この時間を共にしていることがすべてだなって初めて思えた。

冬ツアーの詳細が出て、YOMIくんがツアータイトル "Ultimate Circus" を宣言したと同時にスクリーンに映し出されたキービジュアルに、隣にいた人と半ば手を取り合うようにして喜んでしまった。メジャー初のアルバム名を冠したツアーのキービジュアルは、衣装もポーズも当時のアー写を再現したものだ。でもそれはまるっきりコピーではなく、たしかに25年分の歩みを反映した今の彼らだった。本人たちも「俺ら、垢抜けたなあ!」と感慨深そうにしていた。続けて来年の47都道府県ツアーも発表された。延々とスクロールが続いていつまでも終わらない会場リストに、観客からは断続的に悲鳴が上がっていた。夏ツアーのタイトルは "Raise the flag" だった。25周年を目前に控えてナイトメアの旗をあらためて掲げ、"天下再暴走" で20年前の彼らの転機となった日に立ち戻り、冬ツでメジャー1stアルバム名を冠して、25周年で47都道府県50公演をやる。これまでこの5人でやってきたことを礎に、これからもこの5人でやってゆくのだという気概をびりびり感じる。それって愛じゃん。共に過ごしてきた時間を肯定することは愛だし、未来の関係を継続させようという意志も愛なので。もう何度も何度も、彼らのことを語ろうとするたびに同じ語彙に終始してしまうけれど、私はこの人たちから愛を教わり続けているのだ、ずっと。愛してきてくれてありがとう。愛そうとしてくれてありがとう。愛させてくれてありがとう。そう思う。

ずっと余韻に浸りながら電車に乗って帰宅して、寝ようと思ったら柩さんがライブ配信をしていたので、それをずっと聞いていた。ライブ中にも「これからもビジュアル系貫いてやんよ」と誇らしげに宣言していた柩さんは、このときも「このメイクやスタイル、俺より似合う人はいないと思ってやってる」とやはり矜持をのぞかせていた。いつのインタビューだか忘れたけど、かつて咲人さんも「いくつになってもへそを出していたい」と言っていたのを思い出す。「年甲斐もなく」なんて言葉があったりして、30になってそれを意識する瞬間は確実に増えた。意識して、なにくそ、と思う。「見合ったふるまい」だとか、察しの良さや迎合することへの反発は、私がフェミニストであるという以上に、この人たちから教わったものでもあるのだなと思った。

本当に本当に大事なライブだった。冬ツもめちゃくちゃ楽しみ……なんだけど、これを書いている今、冬ツのFC先行は抽選外れました。マジか。とりあえず直近は再来週のJAKIGAN MEISTERです。こちらもとても楽しみ。早く、あの光をまた浴びたい。『愛の再考』というタイトルの新曲が入っていてとても気になっているのだけど、入院で音源入手が遅れてしまったので、早いところ手に入れて聞きこみたいよ~。