2022/7/21

午前三時過ぎまで寝つけなかったせいで、寝覚めも悪い。頭が重い。やることがまるきりないわけでもないのに、ただ連絡を打ち返して会議に出て、それ以外の時間はほとんど気を散らしていた。いたずらに猶予を食い潰しているだけなのはわかっている。今のうちにやっておけばよかった、と後で悔いる様が目に見える。忙しい時期があることを考えれば、こういう端境期に釣り合いをとっているのだと考えることもできようが、給料に見合う働きを自分ができていないと感じると、だんだんと消えたくなる。どうにかちゃんと立て直したい、と毎日思う。思うだけ。

蓮根のきんぴらと、鶏肉と胡瓜とミニトマトの甘酢炒めを作る。あとは残り物の蕪とハムのマリネ、ブロッコリーの炊き込みご飯。甘酢炒めはすっかり気に入ってしまって、この夏すでに三度目くらい。

食事のあとは、セブンティーンが新曲を披露した音楽番組の舞台を観ていた。熱が再燃したばかりでの新曲公開は、タイミングとして完璧だった。ティーザー映像や新アルバムについての情報が毎日すこしずつ解禁され、高揚感がむくむくと夏の入道雲のように育っていく感覚を、ふたたび楽しめるようになったことが嬉しい。

このところ、まともに追いかけていなかった二年ほどの空白を取り戻すべく、その間の映像を片っ端から漁っていた。公式のバラエティ番組とミュージックビデオのほかは、ジュンくんのフォーカス映像ばかり観ていたが、今日のステージはめずらしくホシくんの映像も観た。そうしたらあまりのダンスのうまさに度肝を抜かれてしまって、しばらくその衝撃から戻ってこられなかった。彼の踊りにはぶれや迷いがない。すべての動きが、姿勢が、彼が狙ったとおりに形になっていることが見ていてわかる。どうやったら一番格好いいのかをわかっていて、なおかつそれを外さない。クォン・スニョン、ほんとうにおそろしい人だ。二年あまりも離れていると、ほとんど初めて好きになったような感覚に近い。ホシくんのダンスがうまいことなんてわかりきっているつもりだったけれど、こうして新鮮にその魅力の虜になることができるのは、ほんとうに楽しい。

そろそろ寝ようかと思っていたら、酔った連れから電話がかかってきた。連れが電話をよこすときはいつもそうだ。駅から家まで歩いているところだというので、あちらが帰宅するまでの間、ベランダに出てぐだぐだと喋っていた。風の気持ちいい夜である。