5月21日(木)夜中の海

昨日あんな文章を書いて、切れかかっていた糸をなかば強引に引きちぎってしまったせいで、今日は半分くらい泣きながら仕事をしていた。やっぱり仕事のことが嫌いなのかもしれないなんて思わなければよかった。楽しくない。気休めに転職サイトを覗こうとしたけれど、登録が面倒で検索画面のまま閉じた。ほかに行きたい場所があるわけじゃないし、ひたすら耐え抜くしかない。

調子が悪いのは、おそらく低気圧と生理が近いせいだ。外出を避けるようになってから低用量ピルを飲むのをやめている。PMSの症状が一時期よりひどいのはたぶんそのせいだろう。パフォーマンスが落ちるのは事実なので、都知事選に出馬しようとしている男が働き方改革の政策のひとつとして低用量ピルの普及を掲げているのは、合理的な話だなと思う。合理的だけど、やっぱり女ってその程度に思われてるんだなというのがよくわかる。手に入りやすくしてあげるからもっと働いてね、という色を、女は生理のせいでダメなんだもんな、という蔑みの視線を、露骨に感じる。不愉快きわまりない。低用量ピルは、働き方改革のためではなく、女性の健康を守るための医療政策として取り組むべきものだ。そんなこともわからない人間に、都のトップを任せてたまるか、と思う。

恋人にやつあたりをした。湯船に浸かったまま思考が沈んで、このまま付き合わせるわけにはいかないなあといういつものところに行き着く。思考も、心も、夜中の海みたいな色をしている。重たくて暗い。明日が来るのが怖くて眠れない。朝になったら、会社のパソコンの画面がつかなくなっていればいいのにと思うけれど、自分で水をかける勇気も残念ながらない。