2023/2/26

午前中に掃除して、薄ミュの真改斎藤篇を鑑賞。バクステ映像も観る。円盤だとこういう特典映像があるのがうれしい。舞台としては前作の相馬篇のほうが好みだったけれど、4月がすごく楽しみになった。

昼過ぎに起きてきた連れとフレンチトーストを作って食べ、天気がいいので散歩に出かける。陽ざしは春めいているが、思った以上に風が強く寒さは厳しい。それでも、心惹かれるままに進む方向を決めながら歩き回るのは楽しい。あるときは、道を曲がった瞬間に景色が開けて、目の前にあらわれた大きな空き地の中心にぽつんと咲き乱れた枝垂れ桜の木が一本佇んでいて、思わずふたりして歓声を上げてしまった。まだ五分咲きほどとはいえ、ずいぶんと早咲きである。

ひさしぶりに休みがかぶるので、凝った料理を作ろうということで買い物をして、3時間ほどかけてカレーを作った。最初に口に入れた瞬間に滋味ふかく、複雑な味が広がって、思わず目を見開いてしまった。これまで生きてきて食べたカレーのなかでも指折りと言っていい。2日めも楽しみである。

深夜、久保田さんが出演している2017年の舞台をテレビでやっていたので観た。原作は未読。平たくいえば微妙だったと感じた。脚本は悪くないものの、久保田さんの役以外の登場人物の多くが終始怒鳴っているので、観ているこちらも息切れしてしまう。演技の緩急がなく、フルスロットルでダレている印象。演じ方によってはもっと格好いい役にもなれただろうなという人もいるのだが、ただキャンキャン吠えるおじさんという印象になっているのがもったいないと思った。また、「脚本が悪くない」というのは、あくまで物語が見ていて頭に入ってくるという意味であり、舞台でやる必然性はあまり感じなかった。これならたぶん原作を読んだほうがずっとおもしろい。原作者が脚本を書いていることをあとから知って、どことなく感じた「小説を読んでいる感」はここに起因するのかと納得した。自分は舞台でしかできない表現に重きを置くのだなと思った。久保田さんの演技は、まじめな印象はあったけど別に好きではなかったので、本人が芝居を楽しめるようになったと話す時期以降が好きなのかもしれない。今のほうがずっとずっと好きな芝居をする。今になって好きになったのは必然だったなと思って嬉しかった。やはりたまに好みから外れる舞台を観ると気づくことが多くておもしろいね。