2023/8/7

仕事はなんか全然やる気が出なくてだめだった。昼過ぎにベッドが届いた。あっという間に組み上がって、新品のマットレスの寝心地があまりに良くてごろごろしていたら2時間経っていた。広い!

科博がクラファンをやっていて暗澹とした気持ち。成功しても失敗してもこの先は良くならない、と言っている人を見た。そうだろうと思う。この国は、学問を憎んでいる。あー、死にたいな、と気持ちがよぎる。死にたいわけじゃないけど、政治が、社会があまりにも絶望させてくる。社会を滅ぼしたいけど、それができないからてっとりばやく自分を終わりにしてしまいたい。

このまえ、ボランティアで中学生に化学を教えていて、こんなことやってこの先使うの?と尋ねられた。うーん、あなたは使わないかもしれないね、と答えた。だけど、ほかの誰かにとっては、おもしろい、生涯をかけて学びたいと思うものかもしれない。学校での勉強は、この先も学びたいって思えるものに出会うための時間だよ、と言う。今の彼らに、私の言うことがどこまで通じるかはわからない。小手先の、日銭を稼ぐためのテクニックとしてではなく、生きていく力となるような学びがあることを知ってほしいと思う。そう思うけど、今のこの国で、その言葉がどんなに空虚なことか。

高校の担任教員は数学科の人で、とにかく数学が好きでたまらないのだろうと知れる人だった。ふだんは無愛想で淡々としていて、放課後のホームルームが一瞬で終わるものだから生徒にも喜ばれていた。それなのに、数学の授業の時だけは目がらんらんと光を放つような人だった。学ぶことを心底愛する人たちに会えたことが、私の高校・大学の一番大きな財産かもしれない。その先生の定期試験は毎回はちゃめちゃに難しくて、私は毎回絶望的な気分になっていたけれど、テストの冊子の表紙にかならず詩や小説の引用が入っていた。当時は直後に試験がはじまる緊張感で何も頭に入ってこなかったけれど、ふと内容を見返したくなった。学生時代の教材は机の奥に眠っている。休みの日にでも引っ張り出してみようか。

夕食はトマト、胡瓜、豚しゃぶ。刻んだにんにくを油で炒めて、ナンプラーとレモンを混ぜたオイルドレッシングをかけて食べる。めちゃくちゃ美味い。あとはアスパラとエリンギの塩コショウ炒め、納豆キムチを油揚げに詰めて焼いた酒飲みおかず。