2024/4/2

連れが全休なので、私も休みをとった。この季節の連れとの恒例行事になりつつあるピクニックの日である。昼過ぎに起き出して、サンドイッチをたくさん作った。シンプルなたまごサンド、ローストポークとレタスとトマト、それから胡瓜サンド。胡瓜は、『ハクメイとミコチ』に出てくる調理法で、粗みじんに刻んで粗挽き胡椒をたっぷり振り、ヨーグルトと和えるのが美味しそうだったので真似してみた。アレンジでクミンをすこしと、レモン汁も加えた。バナナホイップサンドも用意するつもりだったけど、うまく泡が立たなかったので、それは諦めて家を出る前に食べた。

今年は家から歩いて30分ほどの場所にある公園に行った。すこし満開には早かったが、それでもよく咲いていた。缶ビールを2本と、ワインを1本持ち出して、日当たりの良い桜の樹の下にシートを引いて、サンドイッチをぱくつきながら寝っ転がる。上着はいらないくらいあったかい。うららかな陽気に誘われて、同じように浮かれた顔つきの人々がレジャーシートを広げていた。犬の散歩に来ている人も多く、いろんな犬種を見かけて幸せだった。犬たちもなにやら朗らかな顔をしているみたいに見えた。

連れとの関係はすっかり変質した。「今後恋愛関係になることはないし、なんならたぶん恋愛関係であったこともない」と書いた3年前の言葉はすっかり嘘になっている。昔よりもずっとお互いのことを見ている時間が増えた。今さらこれが恋愛だとか名付けることに興味はないのだが、すくなくとも3年前には想定していなかった形で、私たちは自分たちの意志にもとづいて一緒にいる。今の生活のことは心底愛しているが、あの遠くもなく近くもない距離感がときどき懐かしく思われる。それはたとえば、こうして交際を再開する前の記憶が紐づくような日に。

日が落ちてきて、買い物をして帰宅したのが午後6時過ぎ。サンドイッチですっかり満腹になってしまったので、腹がこなれるまでは数当てのカードゲームをして遊んでいた。夕食は蛍烏賊と春キャベツのペペロンチーノ。