9月28日(土)脱出計画

泥のように眠った。13時近くになって起き出す。洗濯機を回したりぼーっとしたり文章を書いたり懲りずに昼寝をしたりしているうちに17時になっていた。支度をして家を出た。

学生時代からの付き合いがあるうちでも定期的に会う数少ない友人である。わがままを聞いてもらって、沖縄料理屋に赴いた。ジーマーミ豆腐が無性に食べたくてたまらない時期というのは時折あるものだ。他愛のない話をしながら食事をして、甘いものが食べたくなって店を変えた。二軒目はなかなか決まらず、しばらくほっつき歩いていたが、結局馴染みの台湾料理屋に落ち着いた。湯圓という甜品と、良い香りのする茶を頼んだ。茶の名前は忘れた。かつて卒業旅行で台北に行ったのが恋しくて、再来月にでも台南の方に遊びに行こうかと話した。韓国アイドルが好きということのほかに共通項のあまりない私たちだが、東京からの逃避癖については一致しており、いつも遠くに行く話ばかりしている気がする。バルセロナの土産にと渡された小さな手鏡は私好みの華やかなデザインが施されていて、私がすごく好き!と喜ぶと、そうだと思った、と彼女も笑った。腹ごなしに夜の公園を歩いた。音楽を流して、誰に憚るでもなく笑いたいときに笑って、風を切って。高校生となにも変わっていない。