一緒に怒る人

憂鬱が底を打ったようだと数日前に思ったはずだったのだが、気のせいだったのかもしれない。気持ちのいい青空とうらはらに、ぜんぜんだめな日だった。午前中はほとんど寝て過ごした。

午後九時に仕事を終え、何をするにも億劫な気持ちを持て余したまま料理をはじめたら、段取りが悪くてけっきょく食事にありついたのはほとんど十一時近かった。それでも料理ができるだけ悪くはない。

『アイドリッシュセブン』3期2クールの1話目を見た。オープニングのMVがとにかく良くて、またひとつ日々の楽しみが増えたことにちょっとうれしくなった。地方に飛ばされることが決まった番組プロデューサーがRe:valeのふたりに挨拶に来るシーンで、ユキが「あなたを救える僕たちでいる」と言っていて、その言葉のまっすぐさには思わず嗚咽したし、短い言葉ながら自分たちの立ち位置に対する矜持と責任を見て、つくづく格好いい人だなと感じ入った。直後、怒りをこらえながら「ユキ、オレもうキレそう」と言ったモモに、ユキがすかさず「僕も」と返したのを見て、いっしょに怒ってくれる人がいるふたりのことが羨ましいと思った。自分のために怒ってくれるというのとは違う、同じ怒りを一緒に、同時に感じてくれる相手がいる、というのはけっこう稀有なことではないか。