朝番を終えて10時頃に帰宅した連れが仮眠をとるというので、入れ替わりに起きて、たまった文章をいろいろ書いていた。昼食に食べるものが何もなかったので、午後になって連れが起きてから買い出しに行く。炎天下。帰ってきて、あまっていたホワイトソースでクロックムッシュを作った。あまった卵液でふつうのフレンチトーストも作ったら、さすがに満腹になった。いかにも日曜の昼下がりの食事、という贅沢。
食後、しばらくソファでふたりして動けずにテレビを見ていた。『ディープオーシャン』という、深海をテーマにしたNHKスペシャルの再放送で、紅海の深海調査のドキュメンタリーをやっていて、これがものすごくおもしろかった。「ブラインプール」という海底湖のことを初めて知った。海底から染み出した塩によって一部分だけ塩分濃度が高くなっていて、光の屈折率が通常の海水と異なるせいで、海の中に湖があるように見える部分のことをいう。浮力も違うから、潜水艇も侵入が難しい。連れも私もしっかり魅入られてしまい、けっきょく最後まで観た。
連れと休みが重なることはなかなかないので、今日は以前からベッドを買いに行こうと決めていたのだが、そうやってまったりしているうちにだんだん日が暮れてきた。もういいか、という空気にもなりつつ、これ以上シングルベッドには耐えられないという気持ちが勝って、少し離れた大型家具店まで足を伸ばす。マットレスの種類がいろいろあって、売り場でいろいろ寝っ転がってみたけど、試せば試すほど何がいいのかわからなくなってしまって困った。それでもどうしても買いたかったから、最後は半ば勢いで決めた。
最寄りまで戻ってきたら、駅前はかなり賑わっていた。地元の商店街が主催する夏祭りだ。ふだんは閑静な住宅街の駐車場には屋台が立ち並んで、提灯が夜空に映えており、すっかり浮ついた雰囲気になっていた。浴衣を着ている人も多かったし、小さい子もたくさんいる。引っ越してきた時から子どもの多い街だという印象はあったが、それにしてもにぎやかだった。みんなヨーヨーやら綿あめやらかき氷やらスーパーボールやらを持っていた。地元のお祭りってこういう感じだったよねえ、と思い出しながら、連れとひやかしついでにビールと焼きそばを買って、しばらくその空気を楽しんでいた。
焼きそばだけでは足りないので、帰りがけに近所の小料理屋に寄って帰った。年配のご夫婦がやっている古い店で、いつ営業しているのかよくわからないので、入れた日はラッキー。おいしかった。
